2012年3月18日日曜日

軌跡と展望


「農業経営研究の軌跡と展望」が出版された。
私も1節を執筆している。

執筆したのは、「調査・分析手法」の「数理計画法」の部分。
私のところに回ってくるなんて、正直言ってビックリ。

この道に入った約20年前、数理計画法の先生は国の試験場を中心にたくさんいらした。最近は、大学の先生でやっている人は少ないし、独法の研究者も若い人には少ないとは感じていた。

私は、このブログのタイトルにもあるように、数理計画法が好きなわけではなかったのだが、受け持った仕事の性質上、数理計画法を使って評価をするのが一番適していて、それを積み重ねているうちに「数理計画法の人」とみられるようになったのであろう。
しかし、私にお鉢が回ってくるなんて、ずいぶん人材が減ってしまったのだと思う・・・。

かつて執筆した(数少ない)書籍の時は、何にもくれないか、1冊だけくれるとかそんな感じだった。
だから、印税が入るとか、原稿料が入るとかそんなことは端から期待していない。
ところが今回は3冊の買い取りだった!なんと、執筆して払うのか・・・

出版不況のせいなのか、専門書だからしょうがないのか・・・

この本は、学会創立40周年の記念出版で、過去20年間に農業経営研究が何を対象に、どのような研究を行ってきたか、そしてこれからは・・・という書籍である。
学位論文を執筆するときなど非常に役立つはずである。
私が学位論文を執筆しているときは、この手の各学会のレビュー書が古く、ちょっと苦労したので、こういう書籍が欲しかった。今学位論文を書く人にはとても助かるであろう。


ぱらぱらとめくると、自分の論文がいくつか引用されている。
5編ほどあった。
これは嬉しいものである。
執筆している人は、その道のプロとして選ばれているわけで、そのような方々に自分の論文が意味あるものとして選ばれ、論評されていることは素直に嬉しい。
引用部分を何回か読み返してみちゃったりする。

過去に行ってきた仕事が名前付きで残る。研究って本当に恵まれた仕事だ。

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