2011年11月22日火曜日

前撮り

幕張はアパ・ホテルで行われた成人式の前撮りとやらに行ってきた。
プリンスホテルだった頃は何回か来たことがあるが、アパになってからは初めて。
一度見たら忘れられない社長のお顔だが、少なくともこのホテル、というか私が入ったところには、社長のご真影は貼られておらず、ホッとした。以前、鳥取(だったかな?)で泊まったアパ・ホテルは、ロビーに入ると、いきなりドーンと社長のデカイ写真があり、げっそりしたことがあったっけ。


しかし、ワシの知らんうちに成人式というものは変わってしまったものだ。
呉服屋さんの開く前撮りというイベントには、何十人もの美容師さん、着付師?、カメラマンが投入され、次から次に仕事をこなしていた。完璧な流れ作業だ。
ホテルの廊下には、カメラマンと晴れ着姿のお嬢様が何組もいて、「そう。そこでスマイル。ハイ!ベストスマイル」とか恥ずかしい声をかけながら写真を撮っている。

ウチの娘の番がやってきた。
小さい頃はカメラを向けるとすぐに変な顔をしてサービスした娘も、小学校の高学年ぐらいからはカメラを向けると露骨にイヤな顔をするようになった。そのあとは、卒業式、入学式ぐらいしか写真を撮っていない。まあ、基本的に写真を撮られることは好きでないようである。

ここのカメラマンの仕事は、おだてたり、すかしたり、笑わせたりしながら流れ作業に乗せ、まあまあの顔を撮ることである。しかし、まあ、何というか本当に流れ作業。全員に同じポーズをとらせて写真を撮っていく。カメラマンも商業的な満面の笑みをみせつつ、うまく回そうと焦っている姿が見える。

案の定、ウチの娘はだんだん不機嫌になり、「もう無理、笑えない」と言って、廊下の「ベスト・スマイル~!」は拒否。そんなにイヤならこんなことに参加しなきゃエエのに。

思えばワシは成人式には参加しなかった。
「何で行政に祝われなければならない?いかねーよそんなもん」そんな風に思っていた。
ワシの兄弟も誰も行ってない。そのせいもある。

成人式の前日、ワシらは吉祥寺で酒を飲んでいた。その晩は、三鷹のフクハラ氏の家に泊めてもらった。その頃は、しょっちゅうそんな感じだった。昼頃に起きたワシは、夕方、葛飾八幡宮へ行き、中学の同級生の飲み会にだけ参加した。ワシ一人だけジーンズだった。
それがワシの自己主張だったのか・・・まあ、子供の頃から、人とちょっと違う事をして自己主張するのが
ワシのやり方だった。大局的に見れば人と変わったことは何もやってないのだが。
そのヘンなところが今の職業に向いていたのだ、と、時折思う。素直な人に研究者は向いていない。
しかし、それほど独創的でもないから大成もしない。トホホ…。

娘もちょっと変わったところがあるので、こういうものには参加しないと思っていたんだが・・・。意外と普通の娘なのかも???

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