2014年1月3日金曜日

永遠の0

カミさんと娘と3人で「永遠の0」を見てきた。
なかなかよい出来であった。
泣いた。

原作は読んでいて、原作を読んだときの方が泣いた。
しかし、映画もなかなかよかった。

田中泯はいつも迫力がある。
あのやくざの親分役はぴったりだった。
岡田准一はいい役者になった。 

空母から発進する際に、あまりにもすぅっと飛び立つ点や、着艦の際にワイヤーがしならないなど、細かい点が気になったものの、物語全体に影響するものではなく、全体としてはとってもよかった。
 


軍隊の中で、とくに戦闘の現場にいる人で宮部久蔵のように冷静でいられる人はいるのだろうか?
真珠湾が失敗だったと言った人はいたのだろうか?

軍も政府もマスコミもファクトをもとに冷静な分析ができなかった。
それがあの戦争の一番の反省点ではないか。
日本人は熱狂に弱い。ダーッとなだれるように熱狂する。
冷静な評価ができていれば、特攻なんて考えられるはずがないではないか。

現実をキチンと分析し、評価することができる社会。これがきわめて重要である。 
日本の大マスコミは、あの戦争のことになると、「ものが言えない時代になってしまった」というような「被害者ヅラ」をする。
しかし、戦争に突入する勢いを付けた国民の熱狂は、マスコミ自身が作ったのではないか。
これは最近読んだ保阪正康、半藤一利の「そして、メディアは日本を戦争に導いた」の受け売りであるが・・・。


 太平洋戦争のことをあまり知らない若者にも見てもらいたい映画である。
 映画を見たあとに、原作を読んだり、関連する書物、映画などに触れる機会を増やしてもらえば大変結構と思う。

 少なくとも、印象としては「風立ちぬ」よりはずっとよかった。

2 件のコメント:

  1. おぉ! 私が思ったこと、言いたかったことが全部書いてある。すごいな。 零戦のことはわからないけど。 私は特攻のまだ幼さの残る子たちを見て、完全に母の気持ちに・・。あとは井上真央もよかったよね。 観る年代、立場によってみんあ色々な思いを抱いたと思う。 若者の、普通に無関心なところ、テロだと決めつける極端思考とかも描いてたのも今との繋がりと隔たりが感じられてよかった。

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    1. ども、おそれいりやす。
      井上真央、良かったです。カミさんは染谷将太が良かったと言ってました。あと、やくざの親分の若い頃を演じていた新井浩文は、「良く出るなあ」と言って感心しました。ホントいろんなドラマに出てるよね、この人は。

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